皆さま、ご安全にお過ごしでしょうか!
CFP資格審査試験の独学突破シリーズですが、久しぶりの記事投入です。
2020年11月試験で「金融資産運用設計」と一緒に受験したのが「リスクと保険」の科目でした。
すでに記憶の中で霞みつつある、コロナ禍の影響を真正面からかぶった当時のことを思い出しながら以下の通り記事を書いてみました。後学者の参考になれば幸甚です。
CFP試験の基本
まずは基本的な条件の確認です。
CFP試験は以下の6科目ありますが、一度に全科目合格する必要はなくて、科目合格制です。
- 金融資産運用設計
- 不動産運用設計
- ライフプランニング・リタイアメントプランニング
- リスクと保険
- タックスプランニング
- 相続・事業承継設計
しかも合格科目の有効期間もないので、時間をかけて合格科目を積み上げることができます。門外漢にもとっつきやすい試験だと思います。
試験は年二回、6月と11月に行われます。
各回2日間(3科目ずつ)の日程ですが、1日目と2日目の間が1週間空いているので、次週の科目にむけて集中的に追い込むことができるのもありがたい試験です。
問題は50問、合格ラインは約60%程度で、一般的な国家資格試験の場合、約70%ラインが基準となるので、これも親切設計といえます。(合格基準を70%程度に引き上げるとCFP認定は一層難関資格になりますね)
ただし、受験資格がAFP認定者であることなので、まずはAFPにパスすることが必要です。
www.jafp.or.jp
なお、大学院からCFPを目指すルートもあります。レアケースだと思いますが、紹介しておきます。
www.jafp.or.jp
「リスクと保険」はいちばん易しい科目
CFPの「リスクと保険」の試験勉強は2020年はじめ頃からスタートしました。2020年6月の試験を目指してスケジュールを組みました。
本来は2020年6の試験で3科目受験する予定だったのですが、2020年当初から顕在化したコロナ禍の影響で6月試験が中止になってしまいました。
そのため試験勉強も一旦中止となり、せっかく覚えた内容もリセットされる感じになりましたが、「リスクと保険」はあまり手を付けていなかったので、「金融資産運用設計」を優先して対策を進めました。
その後、「タックスプランニング」の勉強の進捗状況が捗々しくないので、最初の構想では、3科目ずつ合格して、1年で6科目をコンプリートするイメージでしたが、各科目の理解の進捗状況を勘案して2科目ずつ3回の受験で全科目合格を達成する計画に方向転換したのでした。
基本的に、平日の深夜時間帯に1~2時間程度、1科目3ヶ月を目安とする方針で勉強を進めました。最初はホントにだらだら問題集を解いてました。
直前には土日や祝日も集中して勉強時間に充てることになってしまいますね。
テキストの定番はコレ!
まずは以下の日本ファイナンシャル・プランナーズ協会の定番テキスト「CFP試験標準テキスト(リスクと保険)」を読みました。アマゾンでは売っていないので、以下から購入してください。
ssl.store.jafp.or.jp
CFP試験対策は、2級FP・AFP試験対策のテキストで足りるという意見も目にしたのですが、なにしろ保険業界の人間ではなく、もともと保険には苦手意識が大きかったので、しっかりと体系的に解説されたテキストが欲しかったのです。
問題集は定番のコレ!
☆FPK研修センターの精選過去問題集
テキストの後は、これも定番の精選過去問題集を基本的に2~3回くらい回しました。
他の科目では問題によっては10回くらい繰り返して解いたこともありますが、「リスクと保険」ではたいてい2回で理解はできたので、確かに他の科目よりも何度は低いかもしれません。
☆日本FP協会の過去問題
試験の直前にはこれも定番の「CFP資格審査試験問題集」を3~4回分、解きました。
確かコロナ禍対応で日本FP協会が上記の過去問題集を無料開放している時期があって、本として購入したのは1冊だけでした。(それも割引販売のタイミングで買ったような)
これを使って時間配分をイメージすることは非常に重要です。
わたしの場合は、全体を3パートくらいに区分して、とっつきやすいパートから順に問題を解く手法を採用しました。
さらに、明らかに時間のかかりそうな特定の難問は捨て問とする見極めも重要です。その種類の難問がいくつくらい出るのかを知ることも重要な試験対策です。
ssl.store.jafp.or.jp
科目合格の肝は保険証書の読み取り問題と相続問題
この科目は大きく「生命保険」と「損害保険」のパートに分かれています。
この科目のキモは、前半の「生命保険」パートのうち、保険証書の読み取り問題と相続問題だと感じました。
後半の「損害保険」パートについては、過去問であまり時間がかからないことがわかったので、解答の順番として最初にもってきて、時間のかかる前半部分「生命保険」パートに時間を振り向けることにしました。
保険証書の読み取り問題は慣れが必要で、過去問でパターンをつかんでおかないと、文章が多いので初見では保険内容が解読できないことになります。もっとも保険業界の人なら、要点だけを流し読みすればポイントをつかめることでしょう。
特に金額比較問題は計算の手数が多いのでいったん仮回答にしておいて、後回しにする戦略も有効です。
文章問題は必ず本文に解答が書かれているつもりで粘って解読する必要があります。また選択肢も一応全部読んで確認する慎重さが求められます。
さらに、証書のなかにトラップも仕掛けられているので、そのつもりで読まないと見落とすことがあります。(これはトラップではなく基本事項ですが、「災害割増特約」には自然災害や火災はもちろん、交通事故も入るんですよね。知らなかった)
また、資産家の相続問題は保険証書の読み取り問題とのバランスで、保険証書の読み取り問題が易しければ、相続問題が難問化する傾向があります。
さらに個人的に苦手なのが税金絡みの問題で、「リスクと保険」を受験したときには「タックスプランニング」を先送りしていたため、税金計算の方法、というか順序立てが腑に落ちない状態で取り組くことになり、難渋しました。
教訓としては、やはり「タックスプランニング」は最初にクリアすべきと思います。御存知の通り税金計算は全科目に出題されるからです。
過去問題は最低3回は回して、90%以上解答できるようにすれば、本番でも70%以上は解けるはずです。
個人的には、過去問題の正答率に対する試験本番での歩留まりが85%くらいという経験則があります。
試験の結果は?
「リスクと保険」は6科目のなかでは一番易しい科目といわれており、試験勉強にもあまり時間を割く必要がなかったのは事実です。なので、「金融資産運用設計」との組み合わせは相性が良いと感じました。
過去問の仕上がり具合も順調で、11月試験の1週目に「金融資産運用設計」がパスしていたこともあり、わりと楽勝気分で取り組んだのですが、意外なことに試験中はかなり頭がオーバーヒート気味で、マスク着用のせいで頭が酸欠のせいもあるのですが、血を吐く思い(誇張でなく)の緊張感に晒されました。
結果は合格ラインだったのでホッとしましたが、もっと点数が出るものと思っていたところ、「金融資産運用設計」と同じ点数だったので焦りました。。。ちょっと舐めていたかなあというのが反省点です。
ちなみに、試験会場はKRP京都リサーチセンターでした!
まとめ
それでは、本稿の要点を簡潔にまとめておきます。
・CFP資格審査試験は独学で突破可能な親切設計
・「リスクと保険」は易しい科目
・テキストは、日本FPセンターの『CFP試験標準テキスト』がオススメ
・問題集は、FPK研修センターの『精選過去問題集』と日本FP協会の『CFP資格審査試験問題集』がオススメ
・受験対策として、時間配分、難問(捨て問)対応の見極めを行うことは必須
最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは今日はこのくらいで。本日もご安全に。